九州などに発達した雨雲がかかり

  前線の影響で、九州などに発達した雨雲がかかり、九州北部では降り始めからの雨量が平年のひとつき分を超えている地域があります。九州や四国では、このあとしばらくは大気が非常に不安定な状態が続く見込みで、気象庁は土砂災害などに警戒するよう呼びかけています。

  気象庁によりますと、西日本に延びる前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、九州や四国などに発達した雨雲がかかっています。

  正午までの1時間に鹿児島県の霧島市福山で30.5ミリの激しい雨を観測したほか、午前10時前までの1時間には熊本県の熊本空港で60.5ミリの非常に激しい雨が降りました。

  九州北部では断続的に激しい雨が降り、今月23日の降り始めからの雨量が熊本県阿蘇市乙姫で440ミリを超え、平年の8月1か月の雨量を上回っているほか、九州各地で300ミリ前後に達しています。

  これまでの雨で、熊本県では土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。

  前線の影響で、西日本や東海北陸などでは今月23日以降、まとまった雨が降り、島根県江津市では25日までに平年の8月の雨量の3.3倍に当たる474ミリの雨が降るなど、中国地方では記録的な豪雨となりました。

  前線がゆっくりと南下しているため、中国地方の雨は収まりましたが、九州や四国では、このあとしばらくは大気の非常に不安定な状態が続く見込みで、局地的に激しい雨の降るおそれがあります。

  気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。