シリアの政府軍のヘリコプターが隣国トルコの領空を侵犯し

  シリアの政府軍のヘリコプターが隣国トルコの領空を侵犯したとしてトルコ軍によって撃墜され、反政府勢力を支援するトルコとシリアのアサド政権との間で緊張が一段と高まっています。

  トルコ政府の発表によりますと、16日午後2時すぎ、シリア軍のヘリコプターが国境を超え、トルコ側の領空に2キロほど侵入してきたということです。

  これに対し、トルコ軍は繰り返し警告を発しましたが、ヘリコプターが領空侵犯を続けたため、近くの基地から戦闘機を発進させてミサイルで攻撃し、ヘリコプターはシリア領に墜落したということです。

  トルコとシリアの国境地帯では、去年6月にトルコ軍の戦闘機がシリア政府軍によって撃墜されたほか、内戦の激化に伴ってシリア側からたびたび砲弾や銃弾がトルコ側に着弾し、これに対してトルコ軍が報復攻撃をするという状態が続いています。

  トルコのエルドアン政権は、シリアの反政府勢力を支援してアサド政権との対決姿勢を強めるとともに、国境地帯での軍備の増強を進めており、トルコとシリアの間の緊張が一段と高まっています。